◆JR日高本線(北海道)◆

◆2016年7月17日(日)、2017年5月5日(金)撮影
(概要)
 日高本線(ひだかほんせん)は、北海道苫小牧市の苫小牧駅から様似郡様似町の様似駅を結ぶ北海道旅客鉄道(JR北海道)の鉄道路線(地方交通線)である。

(歴史)
 王子製紙の関連会社であった苫小牧軽便鉄道(現在の苫小牧〜富川間)と日高拓殖鉄道(現在の富川〜静内間)という2つの軽便鉄道を、改正鉄道敷設法別表第133号に規定する予定線の一部として1927(昭和2)年に国有化して改築し、これを1937(昭和12)年に様似駅まで延長した路線である。計画では、襟裳岬を回って広尾を経て帯広まで結ぶこととされ、帯広側では広尾線が広尾まで開業していたが、広尾線は1987(昭和62)年に廃止されている。未成区間の様似〜広尾間はジェイ・アール北海道バスの日勝線で連絡している。
準備中
ゼロキロポスト
(苫小牧駅内)


室蘭本線との分岐点。左2本の線路が室蘭本線、右にそれる1本の線路が日高本線。
(2016年7月17日撮影)
駅名・信号場名 駅間
営業
キロ
累計
営業
キロ
所在地 開業日
(漢字表記) (よみ)
苫小牧駅とまこまい - 0.0


苫小牧市 1892(明治25)年8月1日
(貨)苫小牧貨物駅とまこまいかもつ 3.4 3.4 1892(明治25)年8月1日
勇払駅ゆうふつ 9.7 13.1 1913(大正2)年10月1日
浜厚真駅はまあつま 9.6 22.7

厚真町 1913(大正2)年10月1日
浜田浦駅はまたうら 4.3 27.0 むかわ町 1959(昭和34)年12月18日
鵡川駅むかわ 3.5 30.5 1913(大正2)年10月1日
汐見駅しおみ 4.0 34.5 1959(昭和34)年12月18日
(臨)フイハップ浜駅(廃止) ふいはっぷはま ? ?




日高町 1989(平成元)年8月9日
廃止:1993(平成5)年9月24日
富川駅とみかわ 9.1 43.6 1913(大正2)年10月1日
日高門別駅ひだかもんべつ 7.7 51.3 1924(大正13)年9月6日
豊郷駅とよさと 5.0 56.3 1924(大正13)年9月6日
清畠駅きよはた 4.8 61.1 1924(大正13)年9月6日
厚賀駅あつが 4.5 65.6 1924(大正13)年9月6日
大狩部駅おおかりべ 5.5 71.1

新冠町 1958(昭和33)年7月15日
節婦駅せっぷ 2.0 73.1 1926(大正15)年12月7日
新冠駅にいかっぷ 4.1 77.2 1926(大正15)年12月7日
静内駅しずない 4.9 82.1

新ひだか町 1926(大正15)年12月7日
(臨)静内海水浴場駅(廃止) しずないかいすいよくじょう ? ? 1991(平成3)年7月20日
廃止:1992(平成4)年8月24日
東静内駅ひがししずない 8.8 90.9 1933(昭和8)年12月15日
春立駅はるたち 6.1 97.0 1933(昭和8)年12月15日
日高東別駅ひだかとうべつ 2.4 99.4 1958(昭和33)年7月15日
日高三石駅ひだかみついし 6.4 105.8 1933(昭和8)年12月15日
蓬栄駅ほうえい 4.0 109.8 1958(昭和33)年7月15日
本桐駅ほんきり 3.2 113.0 1935(昭和10)年10月24日
荻伏駅おぎふし 7.2 120.2

浦河町 1935(昭和10)年10月24日
絵笛駅えふえ 4.9 125.1 1958(昭和33)年7月15日
浦河駅うらかわ 5.2 130.3 1935(昭和10)年10月24日
東町駅ひがしちょう 2.1 132.4 1977(昭和52)年9月1日
日高幌別駅ひだかほろべつ 4.5 136.9 1937(昭和12)年8月10日
鵜苫駅うとま 4.2 141.1

様似町 1937(昭和12)年8月10日
西様似駅にしさまに 2.5 143.6 1937(昭和12)年8月10日
様似駅さまに 2.9 146.5 1937(昭和12)年8月10日

年表
苫小牧軽便鉄道
1909(明治42)年6月 王子製紙苫小牧工場で使用するパルプ原料の木材を輸送するために、三井物産が苫小牧〜鵡川間に専用馬車鉄道を敷設。
1911(明治44)年5月29日 王子製紙と三井物産が共同運営契約締結。
(月日不明) 蒸気鉄道に変更。
1911(明治44)年12月 専用鉄道が佐瑠太まで延伸。
1912(大正元)年8月15日 王子製紙が三井物産より当鉄道の一切の施設及び権利を譲受。
1913(大正2)年5月21日 鉄道免許状下付(勇払郡苫小牧村大字苫小牧〜沙流郡門別村大字佐瑠太)。
1913(大正2)年 7月3日 王子製紙が資本金50万円で苫小牧軽便鉄道株式会社を設立。
1913(大正2)年10月1日 苫小牧軽便鉄道の苫小牧駅〜佐瑠太駅間(軌間:762 mm、25.1 M≒40.4 km)が開業(王子製紙専用鉄道を改修)。同区間に苫小牧駅・勇払駅・厚真駅・鵡川駅・鵡川貨物所・佐瑠太駅を新設。
1925(大正14)年11月15日 厚真駅を浜厚真駅に改称。
日高拓殖鉄道
1924(大正13)年9月6日 日高拓殖鉄道の佐瑠太駅〜厚賀駅間(軌間:762 mm、13.1M≒21.1km)が開業。同区間に佐瑠太駅・門別駅・波恵駅・慶能舞駅・厚賀駅を新設。
1925(大正14)年2月10日 門別駅を日高門別駅に改称。
1926(大正15)年12月7日 厚賀駅〜静内駅間(軌間:762 mm、10.2M≒16.4km)が延伸開業。同区間に節婦駅・高江駅・静内駅を新設。
国有化以後
1927(昭和2)年8月1日 苫小牧軽便鉄道・日高拓殖鉄道を買収し、国有化。苫小牧駅〜静内駅間が日高線となる。
1929(昭和4)年11月26日 苫小牧駅〜佐瑠太駅間を軌間1,067 mmに改軌。同時に改キロ(+0.4km)。
1931(昭和6)年11月10日 佐瑠太駅〜静内駅間を軌間1,067 mmに改軌。同時に改キロ(+0.8km)。
1933(昭和8)年12月15日 静内駅〜日高三石駅間(23.7km)が延伸開業。同区間に東静内駅・春立駅・日高三石駅を新設。
1935(昭和10)年10月24日 日高三石駅〜浦河駅間(24.5km)が延伸開業。同区間に本桐駅・荻伏駅・浦河駅を新設。
1937(昭和12)年8月10日 浦河駅〜様似駅間(16.2km)が延伸開業し全通。同区間に日高幌別駅・鵜苫駅・西様似駅・様似駅を新設。
1943(昭和18)年11月1日 富内線の鵡川駅〜豊城駅間が開業し、当路線から分岐するようになったことに伴い、日高本線に改称。
1944(昭和19)年4月1日 佐瑠太駅を富川駅に、波恵駅を豊郷駅に、慶能舞駅を清畠駅に改称。
1948(昭和23)年8月1日 高江駅を新冠駅に改称。
1954(昭和29)年1月15日 気動車(ディーゼルカー)運用開始(室蘭本線・室蘭地区への新車キハ45000系投入で捻出された機械式・キハ41500形の転用)。
1957(昭和32)年4月10日 客貨混合列車廃止に伴い、完全客貨分離。当初の運用は気動車(ディーゼルカー)7往復、貨物列車3往復。これにより様似〜苫小牧間最大6時間40分が4時間程度に短縮。
1957(昭和32)年10月1日 気動車化完了。
1958(昭和33)年7月15日 大狩部駅・日高東別駅・蓬栄駅・絵笛駅を新設。
1959(昭和34)年6月7日 札幌駅〜様似駅間を千歳線・日高本線経由で運行する臨時準急「えりも」が運転開始(6月-9月の週末運転)。
1959(昭和34)年12月18日 浜田浦駅・汐見駅を新設。
1960(昭和35)年4月22日 札幌駅〜様似駅間を千歳線・日高本線経由で運行する準急「日高」が運転開始。苫小牧駅〜様似駅間は約3時間、札幌駅〜様似駅間は4時間半にまで短縮された。
1962(昭和37)年12月1日 苫小牧港(西港)建設のため、苫小牧駅〜浜厚真駅間の線路を付け替え、改キロ(+9.4km)。これに伴い、勇払駅を北側に移転。廃線跡の一部は苫小牧港開発の貨物線に転用。
1962(昭和37)年12月2日 清畠駅〜厚賀駅間を改キロ(+0.1km)。
1963(昭和38)年6月1日 準急「えりも」を定期化。
1966(昭和41)年3月5日 準急列車制度の改変に伴い、「えりも」「日高」を急行に格上げ。
1966(昭和41)年6月1日 「日高」は「えりも」に名称を統合。同時に1往復増便し3往復体制とする。
1977(昭和52)年9月1日 東町仮乗降場を新設。
1981(昭和56)年3月 苫小牧駅〜(貨)苫小牧駅間を自動閉塞・CTC化。
1982(昭和57)年12月15日 静内駅〜様似駅間の貨物営業廃止。
1984(昭和59)年2月1日 苫小牧駅〜静内駅間の貨物営業廃止。
1986(昭和61)年11月1日 急行「えりも」廃止で日高本線の優等列車全廃。富内線廃止に伴い、支線の無い本線となる。
1986(昭和61)年11月 (貨)苫小牧駅〜様似駅間を特殊自動閉塞(電子閉塞)化。
民営化以後
1987(昭和62)年4月1日 国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)が第一種鉄道事業者として全線を承継。東町仮乗降場を駅に変更。
1988(昭和63)年11月3日 キハ130形運転開始。
1989(平成元)年7月1日 一部列車でワンマン運転開始。
1989(平成元)年8月9日 (臨)フイハップ浜駅を新設。
1990(平成2)年7月1日 日高線運輸営業所開設。全列車ワンマン運転化、全列車キハ130形で運転。
1991(平成3)年7月20日〜8月18日 (臨)静内海水浴場駅を開設(土・日営業)。
1992(平成4)年7月19日〜8月23日 (臨)静内海水浴場駅を開設(土・日営業)。
1992(平成4)年8月24日 (臨)静内海水浴場駅を廃止。
1993(平成5)年9月24日 (臨)フイハップ浜駅が廃止。
1998(平成10)年9月27日 キハ130形の一部がこの日限りで運用離脱。
2001(平成13)年6月17日 キハ130形全車がこの日限りで運用離脱。
2004(平成16)年12月13日〜2005(平成17)年3月31日 デュアル・モード・ビークルの走行試験を実施。
2007(平成19)年10月1日 苫小牧駅で駅ナンバリングを実施。
2011(平成23)年3月12日 (貨)苫小牧駅を苫小牧貨物駅に改称。
2015(平成27)年1月8日 厚賀駅〜大狩部駅間(苫小牧起点67.506km付近)で高波による土砂流出が発生[報道 4]。鵡川駅〜様似駅間が不通となり、苫小牧駅〜鵡川駅間でも一部の列車が運休。
2015(平成27)年1月13日 鵡川駅〜様似駅間で代行バスを運行開始。苫小牧駅〜鵡川駅間の列車運行本数は8.5往復。代行バス運行本数は鵡川駅〜静内駅間が4往復(土休日は2往復)、静内駅〜様似駅間が3往復(土休日は2往復)。被災区間については護岸工事を要するため復旧の見込みが立たず、工法検討を鉄道総合技術研究所に委託。
2015(平成27)年1月27日 静内駅〜様似駅間で運行再開(4往復)。鵡川駅〜静内駅間は引き続き代行バスを運行(4往復)。車両の給油・検査のため、静内以東で用いる車両は毎日回送で苫小牧運転所から、土砂流出区間を通過して送り込まれた。
2015(平成27)年2月14日 この日のみ、静内発鵡川行きの代行バスを上り1本追加運転。
2015(平成27)年2月21日 富川駅、豊郷駅、厚賀駅、大狩部駅、節婦駅の代行バス乗降場所を変更。また、同年3月31日まで、静内発鵡川行きの代行バス1本を追加運転。
2015(平成27)年2月28日 厚賀駅〜大狩部駅間において土砂流出が進行し、静内駅〜様似駅間用の車両を回送することも不可能となったため、同日午前をもって静内駅〜様似駅間の列車運行を取り止め。午後以降は鵡川駅〜様似駅間で代行バスを運行。代行バス運行本数は鵡川駅〜静内駅間が下り4本・上り5本、静内駅〜様似駅間が4往復。
2015(平成27)年4月1日 代行バスについて、同日から静内発鵡川行きを1本追加運行。鵡川駅〜静内駅間の運行本数が下り4本・上り6本となる。
2015(平成27)年4月29日 東静内駅〜西様似駅間の各駅における代行バスの乗降場所を変更。
2015(平成27)年6月1日 代行バスを増発し、鵡川駅〜静内駅間が下り8本・上り7本、静内駅〜様似駅間が6往復の運行となる。また、鵡川発苫小牧行きの列車2本の運行時刻を変更。
2015(平成27)年8月17日 代行バスのうち、様似発静内行きの上り1本の時刻を変更。
2015(平成27)年9月12日 台風17号の影響で、豊郷駅〜清畠駅間および厚賀駅〜大狩部駅間(1月の被災箇所付近)でさらなる路盤流出が発生。
2016(平成28)年1月13日 代行バスを増発し、静内駅〜様似駅間が下り7本・上り6本の運行となる。静内発浦河行きの代行バス1本を追加運転(土休日は運休)。東町駅の代行バス乗降場所を変更。
2016(平成28)年1月14日 代行バスを増発し、静内駅〜様似駅間が下り7本・上り6本の運行となる。静内発浦河行きの代行バス1本を追加運転(土休日は運休)。東町駅の代行バス乗降場所を変更。
2016(平成28)年3月26日 代行バスを増発し、鵡川駅〜静内駅間が8往復、静内駅〜様似駅間が下り8本・上り6本の運行となる。また、絵笛駅、西様似駅の代行バス乗降場所を変更。
wikipediaより参照
TOP旅の記録路線各駅巡礼写真のページ>JR日高本線(北海道)