キハ22形気動車

◆2012年9月30日(日)、2012年11月10日(土)撮影
(概要)
 キハ22形は、キハ20系(キハ10系の大型バージョン)の一つで、防寒性能を強化したものである。
 酷寒地の北海道用としてすでに製造されたキハ21形でしたが、それでも防寒性能が不満足であったことから、酷寒地向けの耐寒仕様車として完全に新設計されたのがこのキハ22形である。大きな特徴としては、キハ21形では扉が中央寄りにあり、また客室と扉を仕切るデッキがなかったことから、車内の密封性が不完全で車内保温が困難であった教訓から、キハ22形では車端に扉が移されて、車内を完全に仕切るようデッキを設けたことなどがあげられる。
 キハ22形は1958(昭和33)年から製造開始され、北海道および東北地方に配置されていた。製造会社はキハ21形の帝国車輌工業と新潟鉄工所に加え、富士重工業と日本車輌製造が加わっている。
 JRでのキハ22形の運用は、1992(平成4)年までに全廃されているが、キハ22形は地方私鉄でも活躍していたので、そちらの方は若干長く運用されているが、2012年現在ではひたちなか海浜鉄道湊線にあるキハ222のみとなっている。。
(弘南鉄道黒石線)
このキハ22形(キハ2220)は国鉄線時代から引き継いだ3両の車両の一つ。老朽化により1995(平成7)年にキハ2100形に置き換えられ廃車となる。

キハ22形(キハ2230)(弘南鉄道黒石線 川部〜黒石)※廃線
(2012年11月10日(土) 道の駅いなかだてにて撮影)
現在の塗装は営業当時の面影をとどめないものに変えられていました。

キハ22形(キハ2230)(弘南鉄道黒石線 川部〜黒石)※廃線
(2012年11月10日(土) 道の駅いなかだてにて撮影)

キハ22形(キハ2230)(弘南鉄道黒石線 川部〜黒石)※廃線
(2012年11月10日(土) 道の駅いなかだてにて撮影)
「新潟鉄工所 昭和37年」のプレートがありました。

キハ22形(キハ2230)(弘南鉄道黒石線 川部〜黒石)※廃線
(2012年11月10日(土) 道の駅いなかだてにて撮影)
(津軽鉄道)
1989(平成元)年12月に東日本旅客鉄道(JR東日本)より津軽鉄道に譲渡されたキハ22形は3両。

(国鉄時代の車番→津軽鉄道の車番)
キハ22 156→キハ22027:1986(昭和61)年に開業した秋田縦貫鉄道に一時的に貸し出されていた車両。譲渡後間もなく廃車となり、津軽五所川原駅にそのまま留置されている。
キハ22 169→キハ22028:1986(昭和61)年に開業した秋田縦貫鉄道に一時的に貸し出されていた車両。後述の「落書き列車」となり、「キャンバス号」として運用されていたが2000(平成12)年3月31日をもって廃車となり、金木駅に留置後、現在の嘉瀬駅に移された。
キハ22 228→キハ22029:2007(平成19)年に廃車後に2009(平成21)年に解体業者に引き渡され、現在でも所有地に保管されている。

キハ22形(キハ22027)(津軽鉄道線 津軽五所川原〜津軽中里)
(2012年9月30日(日) 津軽五所川原駅にて撮影)

キハ22形(キハ22028)(津軽鉄道線 津軽五所川原〜津軽中里)
(2012年9月30日(日) 嘉瀬駅にて撮影)
通称「落書き列車」。訪れたときはよくわかりませんでしたので後で調べたら、1997年に 「SMAP×SMAP」の企画で香取慎吾氏がデザインして地元の小学生とペイントした車両だそうです。その後、この列車は「キャンバス号」として運用されていたものの、新型の津軽21形の運用開始と共に2000(平成12)年3月31日をもって廃車となり、金木駅に留置後、現在の嘉瀬駅に移されました。

キハ22形(キハ22028)(津軽鉄道線 津軽五所川原〜津軽中里)
(2012年9月30日(日) 嘉瀬駅にて撮影)

キハ22形(キハ22028)(津軽鉄道線 津軽五所川原〜津軽中里)
(2012年9月30日(日) 嘉瀬駅にて撮影)

キハ22形(キハ22028)(津軽鉄道線 津軽五所川原〜津軽中里)
(2012年9月30日(日) 嘉瀬駅にて撮影)

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